ジャニーズタレント徹底論考

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中居正広の司会奪還ならず!

嵐は2011年11月。ビッグニュースが続けて飛び出した。『紅白』の司会決定、震災復興に3億円の寄付などだ。しかし、これらはバラバラに出たことではなく、彼らが国民的存在となるべく、昨年来続いているプロモーションの中で獲得したものである。ひとつ間違えば「売名」や「啓蒙」に陥るかもしれない行為も、彼らの自然体なキャラクターが国民に受け入れられているようだ。
2011年10月19日、注目された今年大晦日の『第62回NHK紅白歌合戦』司会は、白組が嵐、紅組が井上真央と発表された。会見におけるメンバーのコメントを『日テレNEWS』から抜粋しよう。

「今年は東日本大震災をはじめ、台風の被害などたくさんの災害があって、つらい思いをされた方が多い年だったと思います。僕らなりに今年の最後を楽しい1日にして、来年に向けて1日1日が楽しくなるような紅白を、みなさんの歌をサポートしながら作っていけたら。自分たちの力を信じて、明るい楽しい紅白にできたらなと思っています」(松本潤)

「去年は白組が優勝して、僕が旗を持ったんですけど、それが非常に申し訳なくて。でも今年も持ちたいなと。白組の皆さんのパフォーマンスを精いっぱい応援したい」(大野智)

今回の『紅白』司会の発表で、総合司会から落選した有働由美子ががっかりしているなどという報道も一部にはあったが、本稿ではもう一人、中居正広こそそうであるのではないかと推理したい。

何しろ中居正広の今年の仕事ぶりは、当初から『紅白』司会の返り咲きを狙っていたと思われた。

まず、1月15日放送の『中居正広のSome girl' SMAP』(ニッポン放送)では、はやくも奪還宣言と思われるコメントを発している。

「(司会じゃないと出番までは)控え室にいるでしょ、ずっと。お客さんの前とか立ってないから、ヴォルテージみたいのが下がりっぱなしなんですよ。ずっと。歌でヴォルテージ上げろって言っても難しくて、(司会として)ずーっとやってればさ、いいんだけども、リハなんて前の日にやってるんですよ。だから、前の日からずーっと普通の生活をしている感じで、いきなり紅白で最後に歌って下さい、て言われて、そこに持って行くみたいなのがすごくむずかしくて、きのう準備運動のストレッチをして、そのまま野球の開幕戦ですっていわれたみたいで」

司会させないと気持ちが乗ってこない。だから、僕は司会をやる気十分なんですよ、という宣言だ。

3月に起こった東日本大震災では、億単位の寄付をして5回も現地入りしている。といっても、それが売名だといいたいわけではない。そもそも売名であろうがなかろうが、それだけの行為自体を批判する道理はない。本人の意図や自覚に関係なく、中居正広の価値をあげる行為になったという話だ。

7月にはTBS系で放送された8時間生番組の『音楽の日』、さらにフジテレビの『27時間テレビ』でMCをつとめた。中居正広は、アラフォーで夜が弱くなったから長丁場の仕事はつらかったと述べている。

「前の日は結局夜の4時に寝たの。水曜日にスマスマの収録が12時まであって、水曜日ですよ。んで、木曜日が1時ぐらいからあって。仕事が。ダンスのリハが木曜日。水曜日の12時までやった後に、27時間の全体打ち合わせがありますというので(それに出て)、終わったのが14時で。もうこの時点で『俺、先に27時間やっちゃったね』みたいな(笑)。」(7月30日に放送された『中居正広のSome girl' SMAP』)

中居正広は今や芸能界でも一、二を争う売れっ子であり、つらい仕事をガツガツ消化する必要はない。にもかかわらず、なぜ彼がそれらの仕事をしたのか。ひとつは、長丁場の番組を仕切れるという実績作り。もうひとつは、『音楽の日』が震災復興をテーマとし、『27時間テレビ』がキー局の看板番組だったことがある。

9月には、中居正広個人ではないがSMAPとして中国公演を行った。いよいよ待望のアジア進出である。国際的な実績を残したわけだ。

要するに、そうした意義のある仕事を行うことで、『紅白』司会に選ばれるための実績作りをしていたと見ることができるわけだ。中居の意気込みを知る者は、みなこれだけやればいけるのではないかと思ったのではないか。

しかし、案に相違して今年も司会は嵐になった。

ジャニーズ事務所が、所属タレントでもっとも勢いのある嵐でいきたい、という意向もあったのだろうが、周囲にそれを納得させるための壮大な実績作りを嵐は中居正広以上に行っていたのである。

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