ジャニーズタレント徹底論考

ジャニーズ事務所として初めてのブルーリボン賞

生田斗真が、東京映画記者会(デイリースポーツなど在京スポーツ7紙で構成)が制定する「第53回ブルーリボン賞」において、ジャニーズ事務所所属タレントとしては初めてブルーリボン賞(新人賞)受賞したと話題になっている。生田斗真といえば、グループデビューを経験せずに、同事務所では「ふんどしかつぎ」「二軍」にあたるジュニアを卒業。しかも現在は俳優一筋という異例の存在だ。

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どうして異例かというと、ジャニー喜多川の方針はあくまで歌って踊れるタレントにある。そして、異なるタイプのタレント数名によって構成される「全員スター制」のグループデビューが基本になっている。今は事務所一の期待の新星、中山優馬もNYCという3人組でデビューさせた。

もっとも、これまでソロの歌手デビューはなかったわけではない。有名どころでは郷ひろみや豊川誕、川崎麻世、井上純一などがいるし、大化けはしなかったが永田英二、葵テルヨシ、マニアックになるが森谷泰章、未都由、赤木さとし、変わり種では元大映の青春スター、内田喜郎も歌手デビュー時に所属していたことがある。

たのきんトリオも、所属グループというより『金八先生』に出ていた3人のユニットとしての名称で、田原俊彦や近藤真彦は基本的にソロ活動だった。だが、全員が成功したわけではないし、最後まで事務所に残ったのは近藤真彦だけ。グループデビューの華々しさに比べると、ソロデビューは全体として実績は劣る。現在のジャニーズタレントで、グループに所属しないソロ歌手はいない。

ただ、いろいろな事情から、ジュニア内でグループを組んでもグループが自然消滅し、個人でテレビや舞台の仕事をしているうちに、グループデビューの機会を待つことなくそちらがメインになってしまったというタレントはいる。それだけ、事務所も大きくなってしまったということだろう。

ジュニア最年長の佐野瑞樹や、12年前に日刊スポーツドラマ・グランプリ新人賞を受賞以来俳優にシフトしている風間俊介、『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)の5シリーズからレギュラー出演してきた長谷川純などがそうだ。

ジャニー喜多川にとっては理想ではないのかもしれないが、生田斗真が脚光を浴びたことで、ジャニーズタレントを世に出すチャンネルがもうひとつ増えるのかもしれない。