「ATARU」主演でMCだけでなくドラマも復活

中居正広のドラマが好調という。ジャニーズタレント・中居正広主演のTBS系新ドラマ「ATARU」の第1回平均視聴率が19.9％で、今年放送された連続ドラマの初回最高視聴率を記録したというのだ。

中居正広のドラマといえば2010年、“月9”ドラマの「婚カツ！」が“月9”始まって以来最低の視聴率などと叩かれ、以来、中居正広は連続ドラマの仕事から遠ざかった。

実は、「婚カツ！」は視聴率こそ不振だったものの、録画率は上位だったといわれる。だが、「ジャニーズタレントでは数字がとれない」という方がセンセーショナルな記事を作れるので、視聴率の数字をもってジャニーズタレントバッシングの格好の口実にされてしまった。

それだけに、次に中居正広がドラマに出るときは、それこそタレント生命を賭けるようなプレッシャーがあったはずだが、何はともあれ、第1回はまずまずの滑り出しだったというわけだ。

その一方で、中居正広はMCの仕事を積極的に取り組んだ。11年にはTBSの震災特番の長時間番組、27時間テレビの司会などをこなした。一説には、私淑する石橋貴明もできなかったポスト・タモリの座につき、嵐に奪われた「紅白」の司会を奪還するという野望があったともいわれるが、いずれにしてもそれは達成できなかった。

そこでまた、ドラマに戻ってきたのかもしれない。

中居正広のしゃべりといえば、ボソボソ口調、視聴者やリスナー、ファンにおもねない、落ちや素人いじりやツンデレなどを使った「素直じゃない」表現などがお馴染みだ。

要するに、中居正広の話術は、理想のスタイルとして教科書には絶対載らない。ただし、結果はだせる。異端だが高度に練りこまれている。王貞治やイチローの打法のようなものである。

中居正広が一アイドルから脱皮できたのは、石橋貴明の「人マネしてもコピーしか生まれない。独自のスタイルを見つけろ」というアドバイスがあったからだという。

中居正広は、「婚カツ！」のときのように「追われる者の悲哀」を感じる報道も目立つが、実は11年の時点で「テレビ、ラジオなど計８本のレギュラー番組に特番が約30本」、さらに11年春に番組が３本加わり、「年収もＣＭなどを含め推定で６億円以上」（「東京スポーツ」10年10月28日付）と、しっかり稼いでいる。

近藤真彦や東山紀之は別格として、まだまだデビュー組における若きエースとしての存在感と実績は揺るぎない。

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そんな中居正広の近年の活躍について追いかけてみよう。