4年連続の開催は嵐が嵐の中で披露

嵐の4年連続国立競技場公演など、嵐について徹底的に語りつくします
嵐プロフィール2011国立競技場公演

全員でよし、ピンでもよし

嵐といえば国立公演。とくに4年連続となった11年の国立競技場公演は印象深く、天候との戦いだった。

台風12号の影響で9月2日の公演が4日に延期。3日は決行こそしたものの、風速計で秒速9メートルを記録する強風と激しい雨が続いたことでフライングは中止された。

嵐のメンバーは、ステージ下からせり上がって約7万人のファンの前に登場。7月6日にJ stormから発売された最新アルバム「Beautiful World」の収録曲を中心に39曲を披露した。このときの動員は75万人。嵐のファンクラブが100万人といわれているが、抜け番や昔興味があって入った幽霊会員が若干いるとしても、公演チケット争いでは相当数の落選者がいたはずだ。

いずれにしても、4年連続だから嵐人気も一過性のものとはいえなくなった。

ただ、4年同じことを行えば新鮮味はどうしても失われてしまう。何かニュースを引き立たせるサプライズはあるのかと見ていたら、11年は少なくとも天候がその役割を果たし、芸能マスコミは「嵐の嵐」という見出しを書きまくった。

もっとも、それによって2日の公演が4日に順延になった。2日のチケットを取った人全員が振替日にこられるわけではないだろうから、やはりファンにとっては恨めしい台風だったろう。

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公演のさなか、9月3日付『日刊スポーツ』で、嵐がインタビューに答えている。

最近の喜怒哀楽は、「(喜)サプライズで登壇した『神様のカルテ』の大阪での試写会で、幅広い層の方に来ていただいて、うれしかったです(怒)冷蔵庫のキムチが、すごく臭くて。片付けておけば良かったと自分に対して」(櫻井翔)

「(喜)釣りざお買った。久々に買い物したんだわ(怒)ゴキブリが部屋に出たけど逃げられて2日後、夜中に帰ってきたらテーブルの上にないこと」(大野智)

「(喜)高校の同級生と昔から知っている友達がつながったり、友達の輪が広がったこと(怒)ないなぁ。神経質というか、もうちょっとピリピリしていたところがあんまりなくなってきました。いろんなことを経験させてもらってきたからなのかな」(松本潤)

「(喜)『フリーター、家を買う。』の人たちとチームとしてまた会えて、作品を作れたこと(怒)100円パーキングで車を出そうとしたら、何回切り返しても入れられない若者がいて、オレのバーがまた上がっちゃって」(二宮和也)

「(喜)コンサートを夏にスタートできたことです。入院して、できるかどうか分からなかったから(怒)寝てても暑くて怒ってましたね」(相葉雅紀)

 気になるニュースは、「(喜)中東の民主化の動きかなぁ」(櫻井翔)

「なでしこジャパン。沢選手は『vs嵐』に来ていただいているので、身近に感じました」(大野智)
「(東日本大震災の)被災地関連の記事を見たり、意識して聞いたり、話したりします。忘れてはいけない体験だと思う」(松本潤)

「なでしこジャパン。一過性のものにしたくないがために、みなさん帰国してからも取材に対応してる。すごく大人だなと」(二宮和也)

「世界体操ですかね。番組に出られなかったので、頑張ってほしいなって」(相葉雅紀)

嵐というと、SMAPのような個々のメンバーの「個性と緊張感」とは正反対に、今風の若者が肩肘張らず仲良く仕事をしているというイメージが強い。かといって、ことさら「仲良し」だの「友情」だのを押し付けるのではなく、あくまで自然体のふるまいである。

ただ、このインタビューを見る限り、名前のところを隠しても、誰の発言かがだいたいわかるのではないか。それだけ、彼らのグループ内での立場やキャラクターもきちんと固定されてきたということだ。

野球チームも、レギュラーがしっかりしていてオーダーが固定されているチームは強いというが、いつのまにか嵐も、全員でよし、ピンでよし、という完成されたユニットになってきたのかもしれない。

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嵐 歳時記