お忍び訪問は名乗らない美学に価値がある

寄付支援だけでは我慢できない!

田中聖が深イイ奴であることはファン以外にもなんとなく知られつつあるが、それを公然とさせたのは、すでに書いたように「KAT-TUNを守る!宣言」と、昨年の東日本大震災の際に率先して被災地に直接乗り込んだことだろう。ジャニーズタレントが、事務所を挙げて関心を寄せ、いろいろな取り組みを行ってきたことはすでに知られるところだが、それプラスアルファとして、田中聖は個人的にも動いているのだ。
昨年の震災には、多くの芸能人が支援活動を競っている。それ自体無意味なことではないが、寄付しました、○○を送りました、というだけでなく、本人が被災地に顔を出すことでより支援に暖かみが出てこようというものだ。田中聖は自ら被災地に直接乗り込んで炊き出しを行い、しかもそれを手柄話として自分から言いふらさなかった。田中聖の行動力は、多くの人の賛辞を得るにふさわしいものだった。

「変に思われたくないんで、あんまりこういう場所で大々的に発言するのもどうなのかなって、ちょっと悩んでいたんですけど、現地の方も僕に伝えてくれ伝えてくれと言ってくださったので、まあ行った俺が言わなきゃいけないのかなって。どう思われても言わなきゃいけないのかなと思ったのが(言うことにした理由です)。

もちろん被害に遭われた方もそうなんですけど、それよりも現地の被害にあってない若い高校生、大学生の子たちが強制もしていないのに、毎日毎日足を運んで、お風呂にも入れないのに泥だらけになってがれきをどけたりしてボランティアしている姿を見て『あ、日本も大丈夫だな』みたいな。たぶん明るいだろうな、先は。っていう、すごい、そういう優しさというか、輪を感じました」

『SMAP☆がんばりますっ!!』で、お忍び訪問を行った田中聖の弁である。

田中は聖、06年の『24時間テレビ』メインパーソナリティをつとめたときに知り合った武田捷冶さんが宮城県で被災したため、米や水、缶詰などを持って26日多賀城市の避難所を訪れ、一泊して救援物資を配るなどした。

考えてみれば、ジャニーズ事務所の中で、もしそういった行動に走るなら誰だろうと思い浮かべると、田中聖というのは順当といえば順当である。

報道では、タキツバも現地に向かおうとしたが、事務所に止められたという。震災後の混乱を考えれば、止めるのはまったくもっともな話である。そういう状況でも勝手に行ってしまうところが田中聖らしい。田中の桁外れの優しさと本音で生きる男気が伝わって来るではないか。

田中聖関連グッズ一覧